アイマス菩薩変



「聞け、小娘!」
magoniaが叫んだ。
「てめえは獣(アイドル)よ。
それも一番下司な獣だ。
ただ売れればいい。
どんな手を使っても売れようとしやがる。
それが、オデにはたまらぬわ。
ぞくぞくと震えが走るほどよ――」


「オデの手がけたアイドルにな、春香というのがおる。
それはな、天才よ。
てめえなどよりは、天分も何もかもが恵まれておる。
てめえとはまったく、逆のタイプよ。
だがな、春香には欠点がある。
それは、同じ売れるにも、つい美しく売れようとすることだ。
くだらぬ。
ただ売れる。
美しくも汚くもねえのさ。
売れりゃあいい――」
magoniaの眼が吊りあがっている。


「わかるか、小娘。
わかるだろうなてめえには。
わかるも何も、キモヲタが何を言うておるのかと思うておるか」
サーセンwwwフヒヒwwwとmagoniaが笑う。
「てめえには、あの春香にないものがある。 たっぷりとな――」


「売れたいか、小娘!」
叫んだ。
うう。
うう。
と、律子が呻いた。
「てめえを、オデがプロデュースしてやる。
いいか、てめえを、オデが誰よりも売れるようにしてやるわい!」
――765プロの敏腕プロデューサー・magonia。
――765プロ所属のアイドル候補生・秋月律子
二つの人間凶器――二匹の妖獣が、ここに初めて、互いに真の理解者と相まみえたのであった。


 このネタ改変のために、本棚の奥底から『キマイラ菩薩変』(ソノラマ文庫版)を引っ張り出してきました愚か者です。
 ネット界隈ではアイマスの動画が色々と流れており、とにかく気の狂ったゲームだということは理解できたので買ってみた。
 てっきりフルスクラッチで自分好みのアイドル候補生をビルドできるのかと思っていたのにセッティング済みキャラから選ぶのかよ!
 パイオツカイデーなチャンネーがいた*1のでとりあえずそれにしようかと思いましたが、プレイ日記のためにあえて一番ダメそうなメガネ*2を選ぶことにした。
 ちなみに春香というのはこいつ
 育成のためにへんなミニゲームやらされるのが死ぬほどウザいんで、正直かなりやる気が減退していますががんばります。
 それとですね、気になっているのが、
 「私、プロデューサーだけのアイドルになりたいんです!」
 とか言って駆け落ちエンドとかになったりするのかどうか、それが知りたい(何か勘違いしている)。