マンガバトン

 Tonoさんからまわってきたマンガバトンを書いてみるぜ。


●●Total volume of comic on my Bookshelf ●●
(本棚に入ってる漫画単行本の冊数)


 これは「床に積んである分はカウント外」ってことなんでしょうか(真顔で)。
 どっちにしろ200冊以上だと思うがよくわかりません。


●●Comic thought to be interesting now●●
(今面白い漫画)


 『オメガトライブキングダム』 (玉井雪雄 週刊ビッグコミックスピリッツ連載)
 『オメガトライブ』が最近リニューアルして『キングダム』になった。
 相変わらずの台詞センスが最高です。 今週も「筋金入りの究極野郎どもです!」「点数をつけるとしたら『糞食らえ(SHIT)』ってとこですか」「100パーセント天然の地球にやさしい引きこもり&無職野郎たちだぜ!」など名台詞頻出!


●●The last comic I bought (最後に買った漫画)●●


スティール・ボール・ラン』 第5巻「大統領の陰謀

STEEL BALL RUN スティール・ボール・ラン 5 (ジャンプコミックス)

STEEL BALL RUN スティール・ボール・ラン 5 (ジャンプコミックス)

 もちろん「月刊SBR」ことウルジャンも毎月買ってますが単行本買うのはジョジョオタとしての義務です。
 ついに芽生えたジャイロとジョニイの「男の友情」、ラストの「行っか!」に感動しました。


●●Five comic I read to a lot, or that mean a lot to me ●●
(よく読む、または特別な思い入れのある5つの漫画)


湾岸ミッドナイト
湾岸MIDNIGHT (32) (ヤンマガKCスペシャル)

湾岸MIDNIGHT (32) (ヤンマガKCスペシャル)

 実は私運転免許持ってない人なんですが、この漫画はものすごくお気に入りの一品。
 たまたま題材が「車」なだけで、要は趣味の領域に金と時間とエネルギーを大量につぎ込んでしまうぼんくらなエンスー系の人ならこの漫画は面白く読めるはず。
 そんでもって作中に頻出する人生ポエムとかも笑いながらもどこかで「うんうん、わかるわかる」なんて思ってる自分がいたりして。
 ククク、ホントに面白いのヨ、この漫画は(「地獄のチューナー」北見さん面で)


バビル2世』(含む『その名は101』)
バビル2世 (8) (秋田文庫)

バビル2世 (8) (秋田文庫)

その名は101 (1) (秋田文庫)

その名は101 (1) (秋田文庫)

 ジャンプ系のバトル漫画の元祖は同じく横山先生の『伊賀の影丸』なわけですが*1、『影丸』がグループ対抗戦なら『バビル2世』は万能の主人公の孤独な闘いという点で凡百のバトル漫画を遙に凌駕するカッコよさです。
 忠実なはずの「3つのしもべ」は宿敵・ヨミの命令にも従ってしまうし、バベルの塔のコンピューターは超能力の使いすぎが急激な老化とその果ての死を招くことをバビル2世に秘密にしてるし、結局バビル2世の最良の理解者って「バビル2世になれなかった男」ヨミなんじゃなかろうか。
 悪のカリスマ・ヨミは部下に恵まれ巨大な組織を率いてますが対称的に正義の使者・バビル2世は誰の力も借りずに孤独にヨミと闘う。 子供心にシビれたものです。
 続編『その名は101』では三つのしもべが米軍に没収・封印され、バベルの塔からも離れた101が自分の血を輸血して作られたデッドコピーの超能力者たちを単身で狩って行くというますます孤独すぎる作品。
 横山作品は少年誌でも平気で虚無感あふれるエンディングを迎えますが*2『101』の終わりとか読むと「この後、人類に絶望した101がビッグファイアとなって世界を征服しようとするのもよくわかる」と思うことしきりですよ(それは今川アニメ版『ジャイアントロボ』と混ざってる)。
 作家の鳴海丈が以前指摘してたけど、バビル2世の戦う理由って「少年の純白な正義感」なんかじゃなくて「宇宙人の末裔という避けがたい血の宿命」という点も横山ヒーロー的でカッコいいことこの上なし。 


ジョジョの奇妙な冒険』(含む『SBR』)
ジョジョの奇妙な冒険 37 (集英社文庫)

ジョジョの奇妙な冒険 37 (集英社文庫)

 どの部も満遍なく好きです。
 最近は第5部「黄金の風」が文庫化されているので読み直して面白さを堪能中。
 SBRもウルジャン本誌ではディオがスゴいことになってたりしてまだまだ面白くなるぜッ!
 能力バトルの合間に出てくる人間賛歌がやっぱジョジョシリーズの味ではないかなと最近は思っとります。
 ところで、いまだ独身の私ですが結婚が決まったらやっぱ周囲の人に「『祝福』しろ…結婚にはそれが必要だ」って言おうと思っているんですがジョジョオタなら当然の義務ですよね?(アナスイ面で)


『新・上がってなンボ!!太一よ泣くな』(含む『キンゾーの上がってなンボ!!』、『新新・上がってなンボ!!太一よ泣くな』)
新上ってなンボ!!太一よ泣くな 1 (キングシリーズ)

新上ってなンボ!!太一よ泣くな 1 (キングシリーズ)

 小池作品は色々ありますが意表を突いてセックスもバイオレンスもエレクチオンも殺し屋もほとんど出てこない(ヤクザは出てくるが)これが一番好きですね。
 二年前からコンビニ売りでの刊行が開始されたのでそれを機にキンゾー編4巻と新編19巻をコンビニ売り版で全巻揃えました。
 これを読むとゴルフゲームとかで思わず「羅綾ーッ!!」とか「チチ・ロドリゲスの幻のブレーキ・ボール!!」とか「カリフォルニア・ターン!!」と絶叫したくなってしまいます。
 もちろン羅綾を打つ前には踊れ、踊るンだーッ!!(読んでない人には意味不明のまま次の項へ)


風魔の小次郎
風魔の小次郎 1 (集英社文庫(コミック版))

風魔の小次郎 1 (集英社文庫(コミック版))

 車田正美の漫画なんてどれもこれも同じじゃないか、という人もいることでしょう。
 私もそれにはおおむね同意します。
 私にとって重要なのは、同じような作品のいずれもが私にとっては極めて面白い、ということなのです。
 あえてここでは『風魔の小次郎』をチョイスしてみましたがどれもオモロイぜ。
 前述の「バトル漫画の元祖」『伊賀の影丸』に挑戦しつつ忍者がガクラン着て木刀で斬り合うヘンテコ超人漫画展開の前半は個人的に死ぬほど好き。
 「顔が黒ベタのまま死ぬ敵キャラ」*3とか面白すぎ。
 そしてマイクル・ムアコックの「エターナル・チャンピオン」の設定を車田的に咀嚼して繰り広げられる「聖剣戦争編」はこの作品の、いや車田正美のロマネスク・バカ・バトルのひとつの到達点にして金字塔ですよ!!
 忍法帖+マイクル・ムアコックin車田コズム…まさに一歩間違えば大惨事ですが…ていうか確かに大惨事なんだけどパカッコイイ。
 そのためかこの後の風魔反乱編は今ひとつで終わってしまうわけですが(飛鳥武蔵も生死不明のままだし*4)。
 バトル中に発せられるケレン味たっぷりのカッコいい台詞とか読んでるとニヤニヤして笑いつつも「かっけーなー」とも思ってしまうステキ漫画。


●●●Five people to whom I'm passing the baton ●●●
(バトンを渡す5名)
なし。


 CoH関係から回ってきたバトンだったのでヒーロー…というか超人バトルものを意識的に多めに取り上げてみました。
 あっ、石ノ森作品が入ってないことに今気がついたぜ(愚鈍な顔つきで)。

*1:もちろん『伊賀の影丸』はさらにその起源を山田風太郎忍法帖ものに見出せるわけですが。

*2:『マーズ』とか『闇の土鬼』とか参照

*3:夜叉八将軍の1人、不知火は素顔も能力も不明のまま初登場のシーンで竜馬に倒される

*4:現在チャンピオンREDで連載中の続編では武蔵と思しきキャラが仮面を装着して登場してます。これは車田先生が書いてる続編じゃないけど