今日も本を積む

 以下の本を購入。


奇偶 (講談社ノベルス)

奇偶 (講談社ノベルス)

 発売当初からかなり世間の評価が高かったのでいつか読もうと思っていたら講談社ノベルスに収録された。
 まだ序盤を読み進めているところだが…面白いぜっ。
 執筆時、すでに山口雅也自身も片目の視力を失っていたというのだから鬼気迫る作品というか作家の「業」みたいなものを感じるな。


 未知動物もので著者は篤実な南山センセとくれば買い、買いなのだぜヒャッハー。
 あとがきでセンセご自身が考えた用語「UMA(Unidentified Mysterious Animal)」は海外では通じないからCryptidと言い換える必要がある、なんてことをキッチリ書く辺りはさすがです。
 未知動物ものは特に写真を見るとリアリティの揺らぎというか「現実の境界(Edge of Reality)」を強く感じられて楽しいですね。
 その一方で動物学というガチな領域からの考察も可能なところが懐疑派としてはベネ(良し)!
 内容はまだよく読んでないけどわりと既出ネタ多数の予感。


銀河ヒッチハイク・ガイド (河出文庫)

銀河ヒッチハイク・ガイド (河出文庫)

 昔々、パソコン雑誌兼総合オタク文化雑誌だったログイン*1で紹介されていたのがこの作品との出会いだった。
 当時、海外PCソフトでテキスト・アドベンチャーゲーム*2にもなったというほどオタクたちにウケたこの作品が、ついに映画化。
 その余波で新訳で文庫も出た。 めでたいですね。
 …作者はもう死んでるけどな!
 この日記のずっと前*3に「お茶と同情とソファをありがとう」ってタイトル使ってる回があるけどアレはこの『銀河ヒッチハイク・ガイド』の献辞からのネタなのだぜ!(超今更感ただようネタバラシ)
 映画の方も観に行きたいところ。


時と神々の物語 (河出文庫)

時と神々の物語 (河出文庫)

 む、ダンセイニの作品集が河出文庫で何冊か刊行されていたとは知らなんだ。
 『妖怪大戦争』のおかげで株が上がったのか下がったのかよくわからない荒俣宏ペンネームに「団精二」ってのがありまして、これはダンセイニのもじり…ってトリビア披露しようとしたらはてなダイアリーのキーワードにも書いてあったヨ!
 トールキンラヴクラフトもハマったダンセイニ神話世界、こいつはキクぜ!
 お手軽にダンセイニの作品に触れたい方は同じく河出文庫から出てるヒロイック・ファンタジーのアンソロジー『不死鳥の剣』をどうぞ。
 一番始めに収録されているのがダンセイニの「サクノスを除いては破ることあたわざる城砦」で、ヒロイック・ファンタジー黎明期の超人バトル大傑作だぜ!


不死鳥の剣―剣と魔法の物語傑作選 (河出文庫)

不死鳥の剣―剣と魔法の物語傑作選 (河出文庫)

*1:当時は月刊誌だった。 ショートショートSFのページがあって大場惑やら火浦功が色々書いてたり、海外・国内SFのレビューページがあったり、サイエンス・ライターのエッセイが連載されていたりと当時の「パソコンユーザー」ってのがどういう人たちだったのか偲ばれますね

*2:今考えると信じられないようなジャンルだよな。 ノベル系ゲームは今でもあるがテキスト・アドベンチャーは本当にテキストのみで勝負するもので、音や画像はナッシング。

*3:今確認したら5月13日だった